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2007MotoGP第6戦。イタリアGP。
6月3日。MotoGP第6戦イタリアGP。ムジェロ・サーキット。
フェラーリ所有のサーキットであり、フェラーリF1チームがテストを繰り返すため、路面の荒れが目立つのが玉に瑕のサーキットである。また、高速での切り返しが多く、ただでさえ重いMotoGPマシンがとても重く感じられる、大変疲れるサーキットでもある。

そして、イタリアといえば、46ヴァレンティーノ・ロッシの地元である。2002年から昨年まで、5年連続でその勝利を誰の手にも渡していない46ヴァレンティーノ・ロッシ。だが、1141mのロングストレートを擁する今年のムジェロで予選1位を飾ったのは、ポイントリーダー、意外にも今シーズン初のポールポジション、27ケイシー・ストーナーであった。2番手には前戦フランスGPでの初優勝に気をよくするSUZUKI71クリス・ヴァーミューレン。そして3番手に、予選ではタイムアタック前にあいにくの大雨に祟られた46ヴァレンティーノ・ロッシ。
フランスGP怪我による欠場を余儀なくされたフランス人19オリビエ・ジャックが雨に味方され4番手、以下65ロリス・カピロッシ、33マルコ・メランドリと続く。26ダニ・ペドロサ8番手、チームの地元を向えた56中野真矢は12番手、6玉田誠は最後尾20番手からの出走となる。

気温24℃、路面温度29℃、湿度20%、決勝は23周で争われる。



ストレートに続く急激な上りの右コーナー、先頭を行くのはポールから抜群のスタートをきったDUCATI27ケイシー・ストーナー。SUZUKI71クリス・ヴァーミューレン、DUCATI65ロリス・カピロッシと続き、HONDA26ダニ・ペドロサが6番手、YAMAHA46ヴァレンティーノ・ロッシは8番手。46ヴァレンティーノ・ロッシのスタートが悪いのはいつものことながら、最近の不調、そしてDUCATIの容赦のない速さに、行く末に一抹の不安がよぎる。

1周終りの1141mに及ぶホームストレート。2位の71クリス・ヴァーミューレンを難なくパスし、65ロリス・カピロッシが2番手に浮上する。46ヴァレンティーノ・ロッシは21ジョン・ホプキンスを抜いて7番手。56中野真矢13位。6玉田誠18位。
3周終りのホームストレート。65ロリス・カピロッシが27ケイシー・ストーナーを抜いてTOPに立つ。33マルコ・メランドリも26ダニ・ペドロサを1コーナーの突っ込みでかわし、3位に。その後ろにSUZUKIの2台、71クリス・ヴァーミューレンと21ジョン・ホプキンス。46ヴァレンティーノ・ロッシはその後ろ、7位。いつもであれば、序盤2,3周のうちに上位へ上がってくる46ヴァレンティーノ・ロッシであるが、ストレートでの伸びが足りないのか、あるいは、タイヤ選択のせいか、前のSUZUKI2台の先行を許す形となっている。
すると、4周目。46ヴァレンティーノ・ロッシは21ジョン・ホプキンスを切り返しでインをつき、6位へと上がる。46ヴァレンティーノ・ロッシの反撃開始である。
5周目。33マルコ・メランドリが27ケイシー・ストーナーをかわして2番手にあがり、DUCATIの1,2体制を阻止しにかかる。46ヴァレンティーノ・ロッシも71クリス・ヴァーミューレンを抜き、5番手に浮上。ほぼ9台でのTOPグループの真ん中にまで上がってきた。
5周終り、6周目のホームストレート。今年のスリップストリームの効くレギュレーションを生かして、めまぐるしく順位が変動する。46ヴァレンティーノ・ロッシが前をいくマシンを切り返しで次々とかわし3位にあがれば、26ダニ・ペドロサもDUCATIをコーナーで追まわし、ついにTOPに躍り出る。各車入り乱れての6周終り、残り17周の順位はこうなる。
1.26ダニ・ペドロサ
2.27ケイシー・ストーナー
3.46ヴァレンティーノ・ロッシ
4.33マルコ・メランドリ
5.21ジョン・ホプキンス
6.65ロリス・カピロッシ
7.4アレックス・バロス
8.71クリス・ヴァーミューレン
9.24トニ・エリアス
そのホームストレートエンド、27ケイシー・ストーナーがあっさりとTOPを奪い返す。しかし再び、ストレートを折り返した上りの切り返しで26ダニ・ペドロサお得意の、内足をステップから外しながらコーナーに進入していく姿勢で、TOPに返り咲く。そして46ヴァレンティーノ・ロッシもインから27ケイシー・ストーナーをキレイに抜き去っていく。TOPは26ダニ・ペドロサ、2番手に46ヴァレンティーノ・ロッシ、3番手に、一気に2台に抜かれてしまったポイントリーダー27ケイシー・ストーナー。

するとむかえた9周目、残り15周。満を持して46ヴァレンティーノ・ロッシが26ダニ・ペドロサをかわし、このレース初めてのTOPに出る。サーキット後半の下りコーナーで前に出たが、9周終りのホームストレートエンドで再び26ダニ・ペドロサに先行を許す。最高速ではHONDAに分があるようだが、しかしTOPを譲ったのは一瞬のこと、そのコーナーの突っ込み勝負で46ヴァレンティーノ・ロッシが再び前を取る。残り14周、この1周のうちにストレートで挽回されないほどの差を築ければ、46ヴァレンティーノ・ロッシの前途も明るくなる。

プッシュプッシュの46ヴァレンティーノ・ロッシに、12周目、ぴたりとついてきた2位26ダニ・ペドロサと、少々息切れをし始めたか、3位27ケイシー・ストーナーの差が徐々にひらき始める。

14周終り、残り9周。
1.46ヴァレンティーノ・ロッシ
2.26ダニ・ペドロサ(+0.089)
3.27ケイシー・ストーナー(+2.499)
4.21ジョン・ホプキンス(+2.980)
5.4アレックス・バロス(+3.328)
6.65ロリス・カピロッシ(+7.204)
7.24トニ・エリアス(+9.269)
8.33マルコ・メランドリ(+9.801)
9.1ニッキー・ヘイデン(+11.660)
10.71クリス・ヴァーミューレン(+11.834)
13.56中野真矢(+16.572)
14.6玉田誠(+24.452)

ここで上位陣のタイヤを見てみよう。M:ミシュラン B:ブリヂストン
1.46ヴァレンティーノ・ロッシ(M)前medium 後hard
2.26ダニ・ペドロサ(M)前medium 後hard
3.27ケイシー・ストーナー(B)前hard 後medium
4.21ジョン・ホプキンス(B)前medium 後medium
レース前半46ヴァレンティーノ・ロッシがペースを思うようにあげられなかったのは、後半でも戦闘力の持続するタイヤをチョイスしたからだったのかもしれない。
その選択が功を奏したのか、
16周終り、残り7周。
1.46ヴァレンティーノ・ロッシ
2.26ダニ・ペドロサ(+0.710)
3.27ケイシー・ストーナー(+3.747)
とそれぞれの差が少しずつではあるが確実にひらいていく。

22周目、残り2周。先頭を行くのは46ヴァレンティーノ・ロッシ、続いて26ダニ・ペドロサ。その後ろ、4アレックス・バロスが27ケイシー・ストーナーの前に出て3位表彰台圏内に上がる。ホームストレートを過ぎても前にいるのは4アレックス・バロス。そのままラストラップに突入する。

1位でコントロールラインを通過したのは、ムジェロサーキット6年連続優勝の46ヴァレンティーノ・ロッシ。2位にはHONDA26ダニ・ペドロサ、DUCATI同士のバトルを制した36歳ベテラン4アレックス・バロスが3位表彰台を獲得。これにより、4アレックス・バロスは、ミック・ドゥーハン、ヴァレンティーノ・ロッシと並んで、生涯通算獲得ポイントが2000を越えた3人目のライダーとなった(1991+16=2007pts)。ポイントリーダー27ケイシー・ストーナーは4位と表彰台を逃した。56中野真矢は13位、6玉田誠は15位。

決勝結果
1.46ヴァレンティーノ・ロッシ(イタリア)ヤマハ-ミシュラン
2.26ダニ・ペドロサ(スペイン)ホンダ-ミシュラン
3.4アレックス・バロス(ブラジル)ドゥカティ-ブリヂストン

ポイントランキング
1.→115pts 27ケイシー・ストーナー(オーストラリア)
2.→106pts 46ヴァレンティーノ・ロッシ(イタリア)
3.→ 82pts 26ダニ・ペドロサ(スペイン)
4.→ 68pts 33マルコ・メランドリ(イタリア)
5.→ 63pts 71クリス・ヴァーミューレン(オーストラリア)
6.→ 59pts 21ジョン・ホプキンス(アメリカ)
7.→ 47pts 65ロリス・カピロッシ(イタリア)
8.→ 45pts 24トニ・エリアス(スペイン)
9.↑ 43pts 4アレックス・バロス(ブラジル)
10.↓ 39pts 5コリン・エドワーズ(アメリカ)
15.→ 18pts 56中野真矢
17.→ 12pts 6玉田誠


and Peace!
by hajimechan74 | 2007-09-12 18:52 | MotoGP
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