『スノーグレーズ』
アロッタファジャイナ番外公演『クリスマス、冬の演劇祭』@渋谷ギャラリールデコ。
一日6組による6公演という、大変精力的な、演じる方も観る方もなかなかにナカナカな公演の中のひとつ、松枝組公演『スノーグレーズ』。

スノーグレーズ。
白いカンバスに白い絵の具を幾重にも幾重にも白く、より白く塗り重ねることによって、そこに何モノかを描き出すという画法、スノーグレーズを編み出した不世出の画家数河権(すごうけん)。そしてその清らかさに「聖女」とも異名をとる妻、鎖雪(さゆき)。
スノーグレーズ。
それは画法であるとともに、ひとりの女を、鎖雪というカンバスを白くまた白く塗りこめて行くことでもあったのではないかと感じられました。

そして数河は、画家志望という美青年泉(いずみ)を鎖雪に引き合わせることによって、鎖雪というカンバスの最後の仕上げにかかり、そのことでついには泉に襲われ脳に障害を残す体となってしまう。
しかしそのことさえ予見していたかのような数河への思いから、一方の泉が、過去から現在へと塗り込められて行く度に、純粋であるがゆえに汚れて行くのとは対照的に、より清らかに、あやういまでの聖らかさを身にまとう鎖雪には、息をのむ美しさ、目を離せぬ美しさがありました。

数河権役の原田健二さん、長瀬泉役の峯尾晶さん、泉の母役ナカヤマミチコさん、泉の恋人役井川千尋さん、そして、チャレンジングな難しい役を好演した主演、数河鎖雪役安川結花さんの熱演がひかる、終わってみると、あっ!という間の上演時間でした。


and Peace!
[PR]
by hajimechan74 | 2007-12-19 16:21 | 舞台映画鑑賞
<< 『キル』 『一回裏無死満塁の愛』 >>