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MotoGP 第7戦。カタルニア。
6月18日。第7戦スペイン・カタルニアサーキット。3週連続して開催される1週目。

46ヴァレンティーノ・ロッシが今季ようやく初のポールポジションを獲得。
SUZUKI勢の2台、21ジョン・ホプキンスが2番手、71クリス・ヴァーミューレン4番手。
5番グリッドに56中野真矢。ポイントリーダー65ロリス・カピロッシが6番手、
ランキング2位69ニッキー・ヘイデン7番手。6玉田誠は15番手。

気温27℃湿度21%路面温度47℃と、路面温度が多少高いコンディションの中、
スタートした1コーナー。
15セテ・ジベルナウと65ロリス・カピロッシのDUCATI勢2台が接触したのを
皮切りに、26ダニ・ペドロサ、17ランディ・ドプニエ、71クリス・ヴァーミューレン、
33マルコ・メランドリの合計6台が転倒する大クラッシュに。
15セテ・ジベルナウは鎖骨骨折にて、救急車で病院に。33マルコ・メランドリは、
26ダニ・ペドロサとの2台のマシンに挟まれ脳震盪により意識を失い、また、
左肩を脱臼、昨年負った肺への傷が心配された65ロリス・カピロッシとともに、
ヘリコプターで病院へ搬送されることとなった。

先頭から27ケイシー・ストーナー、46ヴァレンティーノ・ロッシ、56中野真矢、
69ニッキー・ヘイデン、71クリス・ヴァーミューレン、10ケニー・ロバーツJR、
6玉田誠と続くが、1周終わりで赤旗中断。全員が一旦ピットへと帰ることに。
事故処理もおわり、再スタートを図ろうとするが、71クリス・ヴァーミューレンが
エンジンストールとなり、3度目のスタート。
これにてレース周回数は25周から24周に。

各マシン、今度は接触もなく、1コーナーを無事通過。
27ケイシー・ストーナー、21ジョン・ホプキンス、69ニッキー・ヘイデン、
10ケニー・ロバーツJR、56中野真矢と続き、6番手にスタートに失敗した
46ヴァレンティーノ・ロッシ、6玉田誠は9番手。

2周目に入ると、69ニッキー・ヘイデン、46ヴァレンティーノ・ロッシがそれぞれ
順位を上げ、27ケイシー・ストーナー、69ニッキー・ヘイデン、21ジョン・ホプキンス、
10ケニー・ロバーツJR、そして、46ヴァレンティーノ・ロッシ、71クリス・
ヴァーミューレン、56中野真矢と長い隊列をつくる。

3周目。56中野真矢に、300km/h近く出るホームストレートを制限時速60km/hで
通過しなければならないピットスルーペナルティのサインが出される。
4周目に入ると、様子を見ていた感のある46ヴァレンティーノ・ロッシが、徐々に順位を
上げていき、久々上位を走っている10ケニー・ロバーツJRをかわして4位へと浮上。
4周終わりで、当初クラッシュに巻き込まれ、Tカーでの参加を余儀なくされた
26ダニ・ペドロサがファーステストを記録するも、クラッシュの影響か、全体的にペースが
上がってはいない。

5周目終わり。
相変わらず若き27ケイシー・ストーナーがレースを引っ張る形で、2番手69ニッキー・
ヘイデン、3番手21ジョン・ホプキンス、4番手46ヴァレンティーノ・ロッシ、5番手
10ケニー・ロバーツJR、6番手71クリス・ヴァーミューレン、と続き、以下、
56中野真矢は8位、26ダニ・ペドロサ9位、6玉田誠11位。

ストレートスピードで劣る46ヴァレンティーノ・ロッシは、ハンドリングのYAMAHAの
面目躍如、インフィールドでタイムを稼ぎ、6周目、3位にあがる。
7周終わりのコントロールラインで56中野真矢にブラックフラッグが提示され、
ちょうどピットに入った56中野真矢、一瞬間に合わずそのままリタイヤとなる。

8周目。46ヴァレンティーノ・ロッシは着実に順位をあげ、2番手に。
8周終り、27ケイシー・ストーナー、46ヴァレンティーノ・ロッシ、69ニッキー・ヘイデン、
21ジョン・ホプキンス、の順でコントロールラインを通過した9周目の1コーナー、
ストレートスピードの差をハードブレーキングで詰め、ついに46ヴァレンティーノ・ロッシが
トップに立つ。
そして、もう、いつものように、と言ってしまえるほどの若き27ケイシー・ストーナー、
リアからのスリップダウンを喫しそのままリタイヤ。

10周目。46ヴァレンティーノ・ロッシと69ニッキー・ヘイデンのトップ2台と、
3位の21ジョン・ホプキンスの差が1.2秒と徐々に開いていく。

その後方ではじわりじわりと順位を上げてきた地元出身の26ダニ・ペドロサが
5番手につける。彼の場合は本当に地元で、通っていた高校からこのサーキットが
見えるとのことである。
そんな中、同じくスペイン出身の24トニ・エリアスが6位走行中に転倒し、彼もまた
救急車にて搬送される。

11周目。
2位69ニッキー・ヘイデンと3位に上がった10ケニー・ロバーツJRとの差が2.2秒と
開きつつある。そして後方から追い上げてきた26ダニ・ペドロサ、10ケニー・
ロバーツJRの後につき、よしこれから、といった矢先に、1コーナーで転倒してしまう。

レース最初の1コーナーでのクラッシュと、度重なるスタートのやり直しに、
ライダーはやはり集中力を維持するのが大変ムツカシイ状態にあるのでは。
というのは解説の青木琢磨さんの言葉。
知る人ぞ知る青木三兄弟の次男であり、将来を有望視されていたライダーであったが、
レースでの事故により、現在は車椅子での生活を送っている。

この時点でレースに復帰した26ダニ・ペドロサを含め、コース上に生き残っているのは
全部で12台、完走すれば自動的にポイントが獲得できることになる。
12周目。
トップ2台と3位以下の差が3秒以上に広がる。26ダニ・ペドロサは復帰後しばらく
頑張ったがしかし、ピットに帰りそのままリタイヤとなった。

12周終わりでの順位。
 1位46ヴァレンティーノ・ロッシ
 2位69ニッキー・ヘイデン
   3.5秒差
 3位10ケニー・ロバーツJR
 4位21ジョン・ホプキンス
   4.5秒差
 5位71クリス・ヴァーミューレン
 6位5コリン・エドワーズ
   4.5秒差
 7位6玉田誠
   2.5秒差
 8位7カルロス・チェカ

このあとは、46ヴァレンティーノ・ロッシが徐々に差を広げ、トップの座を磐石な
ものとしていく。
中国GP以来、ようやく、MICHELINとYAMAHAのシャーシがマッチしてきたようで、
チャタリングもだいぶ減ってきたようである。
また、非常にレベルの高いライダーを迎えたYAMAHA陣営としても、

コレさえあれば、コレだけ改善してくれれば勝てる。

という要求がはっきりしており、高いレベルで安定しているので、開発が
迷走することも無く、それゆえ、開発担当も気合が入るようである。
とは、現YAMAHAの開発ライダーを努める吉川和多留さんの言葉。

19周目には、21ジョン・ホプキンスが10ケニー・ロバーツJRの前に出る。
去年まで自分のいたチーム(SUZUKI)を追う形になり、今年からまたジュニアを
名乗り始めた10ケニー・ロバーツJRは意地を見せられるであろうか。

そしてついに、ラストラップ。
激しくリアをスライドさせ、タイヤスモークを上げながらの走りも魅せられる
ようになった46ヴァレンティーノ・ロッシ。69ニッキー・ヘイデンにも大きく差を広げ、
最終コーナー2つ手前では、指を1本出しながらの余裕のNo1の走りである。

そしてそのまま、46ヴァレンティーノ・ロッシはカタルニアGP3連覇となる
今シーズン3勝目をあげる。
2位にはHONDA200勝目はおあずけとなった69ニッキー・ヘイデン、
3位には10ケニー・ロバーツJRが参戦150戦目を今季初表彰台で飾った。

ヴィクトリーランで横のりも魅せた46ヴァレンティーノ・ロッシ。
この、いわゆるロッシパターンでの優勝により、完全復活と言えそうである。

6玉田誠は7位入賞も、多くのライダーの転倒によるもの。とレース後の顔は
さえなかった。
途中失格となった56中野真矢の状況は、再スタート時のサイティングラップを
グリッドではなくピットから出てしまっていたので最後尾スタートにならなければ
ならないところ、グリッドから出てしまったため、ペナルティが課せられたとのこと。
自らの落ち度で再スタートになったわけではないのに、そんなことになるとは
思わなかったし、途中の表示も集団にいて見えなかった。と、もう怒りを通り越して、
なんと言っていいやら判らない。という様子であった。
次回、きっと挽回してくれることと期待したい。

出走19台中完走11台という結果的に過酷なレースとなった。

決勝結果
1.46ヴァレンティーノ・ロッシ(イタリア) ヤマハ-ミシュラン
2.69ニッキー・ヘイデン(アメリカ) ホンダ-ミシュラン
3.10ケニー・ロバーツJR(アメリカ) KR211V-ミシュラン

ポイントランキング
1.119pts ニッキー・ヘイデン(アメリカ)
2.99pts ロリス・カピロッシ(イタリア)
3.90pts ヴァレンティーノ・ロッシ(イタリア)
4.89pts マルコ・メランドリ(イタリア)
5.86pts ダニ・ペドロサ(スペイン)
6.65pts ケイシー・ストーナー(オーストラリア)
7.60pts コリン・エドワーズ(アメリカ)
8.53pts トニ・エリアス(スペイン)
9.50pts ジョン・ホプキンス(アメリカ)
10.49pts 玉田誠
13.37pts 中野真矢



and Peace!
by hajimechan74 | 2006-07-07 18:54 | MotoGP
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