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『一回裏無死満塁の愛』
アロッタファジャイナ番外公演『クリスマス、冬の演劇祭』@渋谷ギャラリールデコ。
一日6組による6公演という、大変精力的な、演じる方も観る方もなかなかにナカナカな公演の中のひとつ、新津組公演『一回裏無死満塁の愛』。

前回8月末の番外公演の新津勇樹さん、西島巧輔さんに加え、今回から女性メンバー森田ゆきさんをむかえた3人のユニットによる公演。

今回も笑いあり笑いあり笑いありで大変楽しめました(笑)。
人間が3人いればそこには最小の社会が生まれます。ぐっと場面が広がります。そしてその内ひとりは女性(それも結構かわいい!)となればその可能性は、無限大にほんの少し足りないくらいにまで、ものすごく広がります。
その広がりが、観客を、劇場を大きく包み込み、安心して?笑える空間を作り出していました。

2回観ましたが、この先、ああなってこうなるんだよな。と想像するだけで笑いがこみ上げてくるという、先が見えちゃう絶望感とは無縁の、むしろ先走って吹きだしちゃってごめんあそぁーせ的優越感にも浸れる、2回目の方がより一層面白いという、まれに見るお笑いライブ(といっていいのかな?)でした。

前作に引き続き買いますよ。DVDでたら。


and Peace!
# by hajimechan74 | 2007-12-19 13:16 | 舞台映画鑑賞
『青い雪、カナヅチで叩いたら割れてしまった夜空』
アロッタファジャイナ番外公演『クリスマス、冬の演劇祭』@渋谷ギャラリールデコ。
一日6組による6公演という、大変精力的な、演じる方も観る方もなかなかにナカナカな公演の中のひとつ、野木組公演『青い雪、カナヅチで叩いたら割れてしまった夜空』。

前回8月末の番外公演の『月落トのみなも』に続き、すでにして作・演出務めるところの野木太郎ワールドなるものを構築しつつあるように見受けられました。そこにはもちろん、アロッタファジャイナ主宰の影が色濃く残ってはいるようですが。

前回、セリフにあまりに詩的表現が多く、すっと理解しづらい(自分の力量不足は棚に上げます)ところがあったのが残念でした野木組。今回は、普通の言葉(と書くとものすごい語弊がありますが)を紡ぐことによって、芝居全体を詩的な”野木ワールド”として描き出すことに成功していたように思います。

そこには役者陣、特に、主役ミソラを演じた滝野裕美さん、名無し役(劇中ではみゆきと呼ばれてましたね)福島千紘さんの存在が大きいようでした。
あまりの人形(だけど実は人間)っぷりに、コンタクトレンズが途中で外れてしまい、ええい!要らないよこんなもの!と何かを吹っ切っちゃいました(笑)という滝野さんや、わーあのヒトすごいおもっちゃっぽい動き方歩き方すんねんなぁと思っていたら次の日の入り時間に松葉杖ついてきはってびっくりしたわ!とある観客が思わず腰を浮かした。という福島さんがあればこそ?ですね。

観劇後に、このヒトとこのヒトはこういう関係で、これとこれとは別人で。。なんて謎解きをせずにはいられないところもカノヒトを踏襲しているように思われるのですが、それが狙いなのかどうなのか、聞いてみたいところではあります。


and Peace!
# by hajimechan74 | 2007-12-19 10:59 | 舞台映画鑑賞
『地下室の労働者』
アロッタファジャイナ番外公演『クリスマス、冬の演劇祭』@渋谷ギャラリールデコ。
一日6組による6公演という、大変精力的な、演じる方も観る方もなかなかにナカナカな公演の中のひとつ、青木弟組公演『地下室の労働者』。

前回8月末の番外公演にはありませんでした青木弟組。「日本語を使わない」という芝居。
受付にて、今回の芝居のコンセンプトから始まり、台本、稽古を経て、本番にいたるまでの2ヶ月間を網羅した作品集を配っていたそうですが、入手しそびれましたので、想像で書かせていただきますと。

最初は全編にわたって日本語、つまり意味のある、意思の疎通の出来る言語は使わないのかと思っていました。もちろん役者たちはセリフ(と思しきもの)はしゃべっています。が、ある時、労働者を(恐らくは)不当に働かせているであろう男が日本語をしゃべります。
え?とびっくりしました。ということは、これは、言語を使わないのではなく、外国語なのだ。と。
言語の違いというものは、思考体系や行動様式を大きく左右するものです。で、注意深く聴いていると、どうやら、あまり長い文章を喋るものはいないようでした。あるものが喋った単語をまたあるものが繰り返しその言葉の中にうけとめて喋っていることもありました。
セリフの上でも言語らしいことになっているようでした。

そう思うと、台本はどうなっているんだろう。と考えます。最初は全部日本語で意味の通るものになっていて、そこに(恐らく架空の)外国語をあてはめて。という作業になっていたのかしらと。
今回の作・演出の青木康浩さんが外国語に堪能なのかはわかりませんが、そうじゃないとしたら、物語は日本語で考え日本語で書き、日本語の文法、話法でセリフ割をし、それを外国語にトランスレイトして。。ということになったのじゃないかなと、勝手に想像してみました。

外国語を喋っているひとを傍からみて、わ!このひとたち喧嘩してんのか!!と思って訊ねてみると普通に話してただけ。と知ってびっくりした経験がありますが、話している内容がわからないと、とんちんかんな印象をうけてしまうことが多々あります。

何が言いたいのかというと、言語に拠らない芝居ということは、観客の想像力との共同作業になるわけで、観客として想定されているのが日本人ならば、そこは日本人の想像によることになり、日本につれられてきた外国人がこう振舞うであろう、と日本人が想像することをよりどころに、作る側も観る側も進むことになるんだなと。
それが、日本につれられてきた外国人がこう振舞うであろうという実際とは違っていても、それはそれでいいんだろうな。と。
そんな、なんだかまとまらない結論らしくもないことを思ったしだいです。

ということで、日本人である僕が今回の芝居を観て感じ取った、とりあえずの上っ面のあらすじみたいなものを書いてみます。

日本(これは、日本語とそうでない言語によって上演されているから即座に日本である。と捉えてもいいし、そうではなく、母国から離れた労働者の話で、つれられた先は母国ではないどこか。と捉えてもいいわけですね。)に連れてこられて、あるいは不法に入国して、日のあたらぬ地下室で不当労働をしいられている外国人たちが、それでも祖国にいるときよりもいい生活をおくれており、そんな環境でもいくばくかの幸せを見出して、つつましく暮らしてたが、徐々にその環境にも不満を抱き、あるいはその国民性からなのか、金目のものをくすね始めたところを日本人に見つかり、連れ去られた仲間にふりかかる暴力と思しきものにもなすすべなく、また同じ生活を繰り返さねばならない自分たちに嫌気がさす。

という物語にみえましたが、どうだったのでしょうか。

地面に近いところでの芝居が多かったので結構観にくかったのが残念でしたけど、目が離せませんでした。


and Peace!
# by hajimechan74 | 2007-12-19 10:17 | 舞台映画鑑賞
『一日の必要量の1/3のコント(ふゆ)』
アロッタファジャイナ番外公演『クリスマス、冬の演劇祭』@渋谷ギャラリールデコ。
一日6組による6公演という、大変精力的な、演じる方も観る方もなかなかにナカナカな公演の中のひとつ、藤沢組公演『一日の必要量の1/3のコント(ふゆ)』。

社会のひずみに生きる人々を題材にしたコント?を繰り広げる藤沢組。
今回は、性同一性障害と思しき女性?が主人公。
作・演出の藤沢よしはるさんいわく、寒い笑いを目指します。とのことでしたがそんなテイストも残しつつも、随所に笑いどころ満載でした。ロックバンド空風ビュービューとのコラボも興味深く、また、難しい役どころである主人公サトウサダを演じる大石綾子さんや、その他何役やったのかしら山本律磨さん、藤沢よしはるさんという役者陣も、その多才さを感じさせないほどの多才ぶりでした。


and Peace!
# by hajimechan74 | 2007-12-18 21:50 | 舞台映画鑑賞
『リスボン』
アロッタファジャイナ番外公演『クリスマス、冬の演劇祭』@渋谷ギャラリールデコ。
一日6組による6公演という、大変精力的な、演じる方も観る方もなかなかにナカナカな公演の中のひとつ、青木姉組公演『リスボン』。

前回8月末の番外公演にはありませんでした青木姉組。前回そして、今回と公演した組がぐぐぐーん!とよくなっているところを見ると、やはり初めてのことは大変なのね。と思いださせられる公演でした。

こう書くとなんだか酷いことになっているように思われますが、そんなことはありませんよ。
ただ、ちょっとだけ、ダンスにもう少し切れが欲しかったなぁ。とか、ストーリーにもう少し、例えば思いつきで書いちゃいますが、洗濯娘サリーとのほんのちょっとしたロマンスから手塚が麻衣子のことを大切に思い出す。みたいなふくらみが欲しかったかなぁとか。
私たち、洗濯している三人、む~す~め~♪みたいなハモりをもっともっとやっちゃうとか。

なんにしろ、もう少し広いところ、というか真ん中に柱がどどどーん!と立っていないところで観てみたかったっす。


and Peace!
# by hajimechan74 | 2007-12-18 17:25 | 舞台映画鑑賞